レイアウトの作り方: バラストを撒く・線路を塗装する

Nゲージレイアウトの製作法をマニュアル化しています。

バラストを撒く・線路を塗装する

バラストを撒く

バラストはKATO製とTOMIX製のものが主流です。KATO製のほうが粒が小さくて実感的なのに対し、TOMIX製のほうがボンド水溶液がなじみやすく、固着作業はやりやすいようです。



KATO製バラストの場合、個人的には灰色系では明灰色、茶系では茶色をおすすめします。水溶液で固定すると若干色が濃くなるので、もともと濃い色(特に濃茶色)は避けたほうがいいです。



バラストの固着作業で一番怖いのはポイントを壊してしまうことなので、ポイントはビニールテープなどでがっちりガードしておきます。

バラスト散布(1) おすすめ!

バラストを濡らしてから散布する方法です。



プラスチック容器にバラストと水を入れ、バラストを濡らします。水は流し、ティッシュの先をつけるなどして軽く水分を切っておきます。ちなみに余った場合は数日放置しておけば水気が飛ぶので元の袋に戻すことができます。



バラストを線路に撒いていきます。バラストが指にくっつくので最初のうちはやりづらいですが、しばらくやっていると慣れます。とはいえレール間に撒くのは非常に難しいので私は撒いていません。塗装してしまえばほとんど違和感はないのですが、どうしても撒きたい方はレール間だけ通常の方法(下で紹介)で固着するのが無難だと思います。

枕木の端が隠れないように意識して撒きます。またレール間にバラストが入ってしまっても、ボンド水溶液を滴下しなければ固着されることはないので気にしないで大丈夫です。

一通り撒いたら、手のバラストを洗い落として、枕木の上にのってしまったバラストを指の腹でずらして落とします。次にまた指の腹を使ってバラスト全体を平滑化します。表面が平らかどうかで見た目が左右されるので慎重に。さらに端っこのバラストの量が多すぎる部分を筆などを使って外側にはじきます。バラストの端が捲れあがった形になっている部分は完成後目立つので、これも指の腹で押して平らに修正します。



スポイトでボンド水溶液(木工ボンド:水=1:2)を滴下します。すると当たり前のように水溶液がバラストに馴染んでいきます。ダマになる気配は全くなく、しかもバラストが流れていったりしないのです。

ボンド水溶液は、使いきった木工ボンドのボトルに木工ボンドを追加し、その2倍の量の水(勘でいいです)を加えて思う存分シェイクして作っています。



乾燥後、バラストを指で軽く押してみます。サクッといってしまうようであれば、再びボンド水溶液を滴下(この場合、水溶液が薄すぎた可能性が高いので、前回より濃くしておくと無難です)して再固着します。爪を立ててもビクともしなければOKで、掃除機で余計なバラスト(レール間および線路の外側)を吸って次のステップに移ります。



ポイントの周りの散布に入ります。小さめの容器にバラストを入れ、リキテックスのマットメディウム原液を追加してよく混ぜます。割合としては先ほどのバラストと同じくらいの感触になる程度が適当です。やたらと手にくっつくので結構やりにくいです。ある程度撒いたら手を洗い、先ほどの要領で整形して完成です。


バラスト散布(2) 一般的な方法

一般的な方法です。バラストを撒く段階はやりやすく、上の方法では非常に撒きづらいレール間も楽勝ですが、固着するときに流れ出したりダマになったりすることが多いのが欠点。



なるべく枕木が隠れないように、指と筆を使って整形します。フレキシブルレールを使用した部分は、レールを筆で叩くとうまい具合に枕木からバラストが落ちてくれます。



バラストの固着には、2つの水溶液を使用します。1つめは、固着用のボンド水溶液(木工ボンド:水=1:2)で、カップに入れておき、スポイトで滴下します。2つめは、スプレーボトルに3分の1ほど水を入れ、そこに中性洗剤を2滴ほど加えて混ぜたものです。



まず、固着する線路の上空に霧吹きを数発噴射し、バラストを湿らせます。次に、スポイトを使って、ボンド水溶液を垂直に滴下していきます。枕木やレールの上に滴下するのがコツで、線路が水びたしにならない程度に、少量ずつ行います。水溶液の量があまりに多いと、バラストが流れてしまうので注意してください。うまく染みこまない場合は、霧吹きをさらに数発噴射してみてください。

染みこんで水をしっかり含んだ状態なら、多少指先でなじませたり少量のバラストを上から追加することも可能です。

霧吹きが足りず、だまになってしまった部分は、すぐに霧吹きを何回か噴射し、周囲にスポイトで水溶液を追加してやります。それが染みこんだら、バラストを指でなじませればOKです。



完成です。

線路を塗装する

Nゲージでは省かれがちなステップですが、重要です。

エアブラシ塗装 おすすめ!

線路の塗装はエアブラシを使うと非常に楽に行えます。ポイントのマスキングは不要です。

・灰色系の場合



作例では明灰色を使っています。塗装前はこんな感じです。



フラットホワイトに若干ミディアムグレイを加えたものを、枕木のこげ茶の主張を抑えるために軽めに吹きます(完全に枕木の色をつぶしてしまうのはおすすめしません)。



錆色の表現をします。私の場合、以下のような色合いをレール側面を狙って吹きつけています。
幹線など、線路をはっきり主張させたいときには フラットアース:レッドブラウン=3:1
軽便鉄道風など、周りの地面と調和させたいときには バフ:フラットアース=1:1

・茶系(ここでは茶色)の場合



次に、茶色を使った場合です。線路とバラストの色の差が激しく、とても塗装なしでは見れません。



レール周りを中心にフラットアースを吹き付け、色調をあわせます。



さらに全体にバフを吹きつけて完成です。

いずれの場合も、最後に割り箸の先などで磨き出して線路は完成です。


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