レイアウト製作記 No.14

Nゲージレイアウトの製作記です。作業の進行にあわせて随時更新します。ストラクチャーは主にジオコレをベースに再塗装・改造を施して楽しんでいます。

12/09/17 - Straight, More Chasers

そういえば三ノ瀬にはバーがない。



一人でふらっと立ち寄れて、美味しいサイドカーやダイキリ、あるいはシングルモルトのスコッチなんかを出してくれるお店があったら素敵です(私は弱いのでお水ばかり飲むことになりそうですが…笑)。そこでまず、街コレ3のパーツを寄せ集めて作った木造家屋の壁を一部カッターで切除します。



Bar Mills Models「1-Kit」の扉とEvergreenの角棒でエントランスを製作し、ガラスとして透明プラ板を裏から接着。あえて主張させない看板は0.4mm厚のプラ板で、それを照らす照明はKATOの「ローカルホームセット」付属の電柱からもってきました。塗装はフラットアースとフラットホワイトのみでおとなしくまとめています。



ついで、仕掛りだったカフェを完成させます。1F部分にはModel Power 「2587 Post Office & Bank」の正面パーツを、デザインナイフを使って現物合わせで一部カットし接着しました。ミディアムブルーにフラットホワイトを混ぜて筆塗りし、裏から透明プラ板をマットメディウムで接着してできあがりです。もう少し白の面積が広い方が全体のバランスは良いですね。



店内がよくみえる構造なので、床を追加します。素材にはおなじみEvergreenのPassenger Carを使い、粗い紙ヤスリでペーパーがけして木目を表現しました。塗装は無垢材フローリングをイメージし、ライトアンバーでスプレー塗装したあと、フラットアース・フラットブラックのエナメル塗料を薄めて筆塗りしました。



さて、次にずっと欲しかったワーゲンバスを買いました。Rietze Automodelle(独)の「VW T1 Bully Feuerwehr」で、スケールはもちろん1/160です。本当は通常仕様が欲しかったのですが、売切のため消防仕様を購入しました。



分解すると、塗り分けラインにそって二分割できるプラモデル的な構造になっています。成形色そのままなのは残念ですが、ガラスパーツがちゃんとある辺りはさすがドイツ製品。パトランプは綺麗に撤去する自信がないのでパーツを埋め込んで台座はやむなく残しました。



中性洗剤で洗った後、エアブラシでライトブラウンとパステルイエローに再塗装しました。ホイールやライトの色差しにはエナメル塗料を使用していますが、バンパーを塗り忘れたことにいま気づきました。笑



一方こちらは同時購入した同社の「Mercedez L319」です。映画Back To The Futureに登場する"Libyan Van"をイメージし、薄く切り出したプラ材で前面にターンシグナルとバンパー上のライトを追加します。



ワーゲンバス同様にエアブラシで塗装し、海辺のモルタルビル横に配置。Libyan Vanにはあまり似てないですが可愛い一台になりました。



グレーの相方は無塗装プラ特有のテカリがそんなに目立たないので、ホイールに色差しした以外はそのままです。

さて最後になりましたが、おかげさまで「それなりレイアウトの作り方」は6万アクセスを達成致しました。ご覧いただいてるみなさんに心よりお礼申し上げます。


12/8/30 - 海辺のモルタルビル

商店長屋に続き、今回は建物コレクション「喫茶店・カフェ」の喫茶店ビルを改造します。



こちらが「喫茶店」の製品状態。相方の「カフェ」が全然カフェにみえないのは内緒です。



1F正面部分はEVERGREENの0.75mm厚プラ板で簡単に作り直し。派手な赤い日除けと窓の手すりは使わないので、取り付け穴を同社の0.4mm厚プラ板で塞ぎます。看板はLife-Likeの「William's Country Store」のパーツを長さを調節して接着しました。



本体をキャラクターフレッシュ、屋根をオリーブドラブでスプレー塗装します。



屋根には上からレッドブラウンを筆塗りして落ち着いた色合いに。屋上部分はミディアムグレイとダークグレイで塗り分けましたが、少々おもちゃっぽい印象になりました。色差しは窓サッシと排気ダクトがクロームシルバー、看板と勝手口はフラットアース、正面のタイル部分は1Fのみスカイを塗り、2Fより上はあえて塗らずに落ち着かせました。



次に小物を追加し、あえて無国籍風に仕上げます。看板類には英字を印刷したものを貼り付け、アイコム「検問所」の標識類とアイコム製カラーコーンを追加。立て看板は付属パーツに用意されていますが、分厚すぎるので0.4mm厚プラ板で作り直しています。緑化には緑褐色のターフを「作り方」どおりに使用。



貨物ホーム側には、同じ箱にセットされていた「カフェ」の屋上出口を追加してアクセントに。ついでに貨物ホームを薄めたミディアムグレイで塗装して、ホーム端にKATO「ローカル駅舎セット」の柵を追加しました。



付属の広告看板は、トイライクなシルバー塗装をミディアムグレイで塗り直して別のビルで使用。このスプライトもどきは、自然なレトロ感がでていて良いですね。



今回は建物はこれくらいにして、シーナリーの製作も行います。まずは水路の石垣に薄めたスカイグレイを筆塗りしました。海の石垣より濃い色合いですが、いい感じです。



一色では単調なので、同じく薄めたミディアムグレイでローライトを、スカイグレイにフラットホワイトを加えたものでハイライトを追加します。仕上げに薄めたフラットアースを水面との境を中心に塗って石垣は完成。



水の色を表現するため、ロイヤルブルーと暗緑色を1:1で混ぜ、さらにフラットブラックを加えたものを薄めずに筆塗りします。ついでに「作り方」どおりに緑褐色ターフと明緑色コースターフで緑化してあります。



ここまでできたら、ジェルメディウムを筆塗りします。



フレキシブルレールを瞬間接着剤で固定し、「作り方」に沿ってKATOのバラスト(明灰色)を追加で撒きました。塗装はまた次回に持ち越しです。



ビルと水路が完成したことで、波止場周辺のエリアも形になってきました。


12/8/15 - 商店長屋2軒改造

前々回からちまちま作業してきた建物コレ「商店長屋A」「商店長屋B」を完成させました。



まずは駅前の商店長屋Bから。ご覧のとおり「加藤製作所」以外は全て作り直しています。左端のワインバーは、すっきりとまとめるため、大きさに合わせて切り出した透明プラ板にEVERGREENの平棒(0.4x0.5mm)をハルレッドで筆塗りしてGLUE-ALLで接着しました。

パステルイエローに塗ったインド料理屋さんは、ジャンクパーツを組み合わせて作りました。店内へと続く壁にはGM「役場」の門パーツを、タイルはKATOのシーナリーペーパーを、看板には大昔に買ったTOMIXの「角店セット」の立て看板を無塗装で再利用といった具合です。国旗の画像とあやしげな日本語フォント(今回はGungsuhを使用)で看板をつくり、メニューと一緒に縮小印刷して貼り付けました。

右端の服屋さんはEVERGREENの0.4mm厚プラ板をベースとし、窓と扉はBar Mills Models「1-Kit」のパーツから調達しています。




次に商店長屋Aです。こちらは安く買った古い建物をリノベーションしたという設定で、まずは店舗部分をニッパーを使って撤去。店舗部分をプラ板で作り直し、モルタルの質感を出すため(そして勿論、不器用な仕上がりを多少なりともごまかすため)アサヒペンのストーン調スプレーで塗装しました。



左からフランス風のブティック、革小物のお店、対面販売のベーグル屋さんといったところ。右二軒のドアには、商店長屋Bにも使用した「1-Kit」のバスウッド素材を使っています。使ったプラ板が0.4mmとペラペラなので、大きな窓には2mm角棒を追加しています。



小物は、直径2mmプラ丸棒をカットしてレッドブラウンで塗り、明緑色のコースターフを接着した鉢植えを2つ、TOMIX製自転車、0.4mmプラ板を切り出して塗っただけのメニュー表、同じくプラ板製の立て看板、Faller製「Market stands and carts」のパーツによるプランターを配置して充実させました。

奥にちらっと見える塀は0.7mm厚プラ板を切り出してロイヤルライトグレーをスプレー、薄めたフラットアースのエナメル塗料で軽くウォッシングしただけのシンプルなもの。閉鎖的な雰囲気にならぬよう、高さはあえてGM製のそれよりも低めにしています。



長屋の前ではリヤカーによる移動販売が行われています。こちらのリヤカーも前述のFallerキットのアクセサリーの一つで、素組みしてライトアンバー+フラットアース筆塗りと濃緑色で塗装しました。売り物の雑貨は今後用意します。



幕の内線三ノ瀬駅には車止めがなかったので、タミヤの2mm角棒と同Fallerキットのタイヤパーツを組み合わせて、簡易車止めをでっちあげました。塗装はオリーブドラブでスプレーしたあと、枕木部分をレッドブラウン、古タイヤ部分をレッドブラウンとフラットブラックを混ぜたものを筆塗りで仕上げています。



最近発売されたジャージ姿の「中学生(青)」を購入。個人的に彼らはStan Smithあたりを履いているイメージなので、全員の靴をフラットホワイトで塗り直しました。



最後にこちらは建物コレの「牧場A」。形状が小田急標準型駅舎に似ているので、三ノ瀬駅の駅舎のベースにすることにしました。



とりあえず切り継いだのがこの状態。ホームからの通路は自作が必要で、今後の課題です。


12/6/24

レイアウトのある家に帰ることができたので、早速ストラクチャーをいじりました。今まで放置してきた2棟を完成させました。



まずは製作記5で登場したLife-Likeの「William's Country Store」に再び手を加えます。すでに再塗装や屋根R変更など手間をかけてきた建物ですが、イマイチ風景になじんでくれず困っていました。



屋根パーツは街コレ3の「BAR・寿司屋」の屋根を使っていますが、まずこの長さをニッパーとデザインナイフを使って詰めました。またチャチな造形の両開きドアを撤去して、街コレ2の「角店(雑貨屋)」の正面扉を移設しました。

もっとも、一番日本型らしくみえない原因は四隅の塗り分けなので、塗り直しがカギになってきます。まずロイヤルライトグレイをスプレーし、じゃぶじゃぶに薄めたフラットブラック、次いでフラットアースを木目にそって筆塗りします。フラットアースは何度か塗り重ねることで、淡い木の色合いを出すことができます。最後に新設した正面扉をレッドブラウン、勝手口をバフ、ベース部分をミディアムグレイで色差しして、本体は完成です。



しかしそれでは終わりません。唐突ですが、5年程前に販売されていた食玩「ALWAYS 続・三丁目の夕日 情景フィギュア」の都電6000をレザーソーで切断してショーティー化します。足回りやパーツは撤去、特徴ある系統表示板も外してしまいます。



素性のしれない私鉄小型車に仕立てるため、窓周りをバフ、下半分をフラットレッドにフラットホワイトを混ぜたものを厚塗りしました。タネ車の都電6000と比較するとこんな感じです。



これを本体と組み合わせてできあがり。なにを売るお店にするかは、まだ検討中です。

さてお次は駅前のバス車庫横、町工場Aの事務棟をZESTのようなインダストリアルな外観のインテリアショップに改造します。



GMのコルゲート板を切り出して貼り付け、トタン波板を表現します。シール状になっているこの薄いシートは、デザインナイフで継ぎ目やベコベコ感を簡単に出すことができトタン表現にはもってこい。ただ粘着力不足なので、木工ボンドを補助的に使っています。2Fの窓は一部埋めて印象を変えてみました。



こちらも、ロイヤルライトグレイをスプレーしてベース色とし、薄めたフラットブラックでウォッシング。さらに薄めたレッドブラウンを筆で乗せてゆきます。今回はここぞとばかりに大げさに汚してしまいましょう。



とはいえこのままだと廃墟になってしまいますので、扉・窓まわりはフラットホワイト、階段とヒサシはパステルグリーンを薄めずに塗ってフレッシュに仕上げます。さらに、Model Power製「Old Coal Mine」付属の広告看板シールと、昔買ったプラモデルに付いていた黄色の"CAUTION"ステッカーを貼り付けて、アメリカンな雰囲気を加えてやります。



アクセサリーはひとまず3つ。先ほど都電から外した系統表示板(どことなくUSA雑貨のように見えませんか)と、Period Miniatures製「Gas Station」の看板、建物コレ「タクシー営業所」庫内のロッカーまわりの小物パーツを追加しました。ロッカーはミディアムグレイで塗り直してより無骨な印象に変えました。これら小物の接着には普段はマットミディウムを使いますが、切らしていたので同じく艶の出ない(ただし接着力は相当劣る)Glue-Allを使っています。



最後に次回につなげる作業として、商店長屋1Fの不要箇所をニッパーとデザインナイフ、ヤスリを使って撤去。ナンが美味しいインドカレー屋さんや、居心地のよい服屋さんが入居を決めています。


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