レイアウト製作記 No.29

Nゲージレイアウトの製作記です。作業の進行にあわせて随時更新します。ストラクチャーは主にジオコレをベースに再塗装・改造を 施して楽しんでいます。

20/06/15 - Come as you are

しばらく更新ができず、申し訳ありません。今回はずっと楽しみにしていたジオコレの新製品、「ザ・人間 サバゲーの人々」を使った工作を中心に行いました。

この製品はなんとNスケールの銃が別パーツで付属しています。1/144を含め、Nスケールで小火器が製品化されるのはもしかしたら初めてでないでしょうか。

ただ、銃パーツはかなり線が太いので、デザインナイフで細くしました(写真下)。少し力が加わってしまってもポキッと折れない軟らかめのABS素材で、成型色も濃い目の黒で加工後そのまま使えます。私は銃器に詳しくないので、形は適当です。

これをPreiser「79113 geschäftsleute」の本来握手をしている二人にマットメディウムで固定しました。左手の位置が不自然というのはどうしてもありますが、護衛らしさは出せたのではないかと思います。

二人を上司、クラウンとともに海沿いの留置線に配置したところです。交渉相手の男性と車は従来から変更なしで、背景の倉庫の色差しのできていない窓枠やワイドトラムレールそのままの岸壁もそろそろ何とかしたいところ。

上からのアングルです。銃側面はそれなりに細く、しっかり銃に見えると思います。外交官ナンバー(製作記No.27)の青が、黒塗りの車の良いアクセントになっていますね。

くどいですが最後に正面から。銃は厚さ方向の加工はしていないため、プラの厚みがやや目立ちます。

スペインのmodel FAB(N-Train)社から先日発売された「6 traffic fences - silver」を購入しました。銀色に塗装済みのエッチングパーツで、なかなか繊細にできています。

こちらを東急池上線等で見かけるホーム安全柵として東急西飯倉駅ホームに仮設置しました。最終的には脚用の穴をあけて固定する予定です。


20/03/15 - Always Greener

まずは再開発エリアに芝生を追加します。

芝生といえばTomixのレイアウトマットが定番ですが、以前購入した際に彩度が高すぎて使用を断念したことを思い出しました。 そこで、より落ち着いた色合いのタケダ製「芝生マット(イエローグリーン)を使うことにします。

毛足の長さは約2mmで、スケール換算で30cmになりますから芝生というより草原ですね。

レイアウトに仮設置したところ。色合いは決して悪くないのですが、レイアウトの全体のトーンとのバランスを鑑みるとこれでも ちょっと鮮やかすぎるなぁという印象です。


次に高架の作成に移ります。TOMIXの「複線カーブレール」をレイアウト断面に合わせてカットし、複線高架橋脚(小型)と組み 合わせました。断面処理はまだ仮の状態です。



フィーダーのコードは高架下の店舗を通って外に出せるよう取り回しを工夫しました。



前回かなり微妙な仕上がりだったFaller製「Old Town House with Bar」は、透明プラ板で窓セルを追加するとともに屋根を一段下げました。



窓の色が黒に近かったこともあり、どことなくどよんとした印象でしたが、窓ガラスが入ったことで明るさが加わり、現代的な印象に変わりました。



最後に、スタイロフォームを使い安価で軽量なホコリ除けを作りました。ガムテープで箱型に組み立てます。



コットンリネン生地を切り出してラッピング状に覆い、同じようにガムテープで固定して出来上がりです。


20/02/24 - 現代レンガ調ビルの製作

今回は外国製ストラクチャーの製作を行いました。


Fallerの「Old Town House with Bar(バーのある旧市街の住宅)」をシンプルな現代のレンガ調ビルとして組み立てます。下に写っている「Villa」と同じく、昨年よりTomytecが代理店として販 売を始めたものです。


パーツは成型色ながら墨入れ済で、Faller製品で時折みられる手法です。内装用の紙パーツやコースターフ様のスポンジまで付いてくるというのもドイツ製品 らしいですね。


外国製品を使用する際の定石に従い、Rのきつい三角屋根を切除して陸屋根化しました。


屋根はEvergreenのSidewalkで作り直し。本来でしたら一段下げるべきなのですがそれを怠ったため、安易な後付け感は否めません。1Fバーの ファサードパーツは裏側から貼り付けることによってスマートな印象に変えてみました。


ベース塗装です。本体はマホガニー、窓枠はランナーごとジャーマングレイ、1Fファサードはやや明るめのダークグレー、裏口ドアはタンでスプレー塗装しまし た。


全体に薄めたミディアムグレイのエナメル塗料を筆塗りし、レンガ彫刻に色を回すとともに色味を落ち着かせて、レンガ調ビルがひとまず形になりました。西飯倉三 丁目駅の目の前と好立地で、1Fはバーというよりは気軽に入れるカフェでしょうか。


さてこのストラクチャー、妻面に木造の増築部分があるのですが、年季の入った増築部分は今回のテーマである現代的ビルには似合わないため使っていません。そこ で切り継ぎの上、GMの定番製品「商業ビル3F」の1F部分と組み合わせました。


タンのベース塗装+薄めたフラットアースを軽く筆塗りし、彩度と艶を抑えた上品な木製ファサードに仕上げました。


ついでに何かに使えないかと、付属のレンガ塀も塗装してみました。朱色1号でベース塗装後、フラットホワイトとハルレッドを混ぜた薄ピンクを筆塗りしました。 ちょっとモールドの甘さや歪みが目立ちますね。

19/12/29 - 老舗ホテル完成

引き続き建物コレ「薄型ビルA」の改造です。前回までに階数の削減と再塗装、小物の作成を行いました。


まず最上階の窓上の装飾をフラットブラックでごく軽くウォッシングして強調しました。アーチ上側の放射状の意匠はどことなくアールデコ調にもみえます。



窓枠をフラットブラックのエナメル塗料で色差ししました。黒が入ることでぼやっとしていた全体の印象が引き締まりました。こちらは背面側で、ほとんどわかりま せんがベース部分はミディアムグレイで塗っています。



前面側も同じように色差ししました。濃色の色差しによってプラの厚みを目立たなくする効果もあったかと思います。ドアはブロンズ色の封筒を切り出してドアハン ドルを表現しています。



これでひとまず老舗ホテルは完成です。
グランドホテル東京 (ホテル)
住所 西飯倉1丁目
設定 昭和初期創業の老舗4つ星ホテル
店名の由来等 ホテルニューグランド(横浜市中区)をモチーフにしています。製品自体はニューヨークのFlatiron Buildingをモデルにしていると思われます。



次にタンのベース塗装が鮮やかすぎたウッドデッキをサンドで塗り直し、薄めたフラットアースで筆塗りしました。白っぽい木の色が再現できたと思っています。



さんけいの「鋭角ビル」は薄めたフラットブラックでウォッシングの上、ベース部分をミディアムグレイ、裏口をミディアムブルーとスカイを混ぜた暗めの青で色差 ししました。屋根のプラ板への置き換えやサフ吹き・スプレー塗装などの加工をしていますが、接合部の処理や立体感の違いなどプラ製ストラクチャーとの文法の違 いがあり、若干浮いている印象は否めないところ。



再塗装したTOMIXの「商業ビルB」は通りに面した側面に切り欠きを入れ、入れ子になっている「商業ビルC」の側壁をあえて見せるようにしてみました。

さて2019年も残すところあと数日となりました。2020年も「それなりレイアウトの作り方」をどうぞ宜しくお願い致します。

19/11/28 - Too Big to Fail

多忙な日々が続き更新がで きておらず申し訳ありませんでした。今回も建物の改造を続けます。
まずは老舗ホテルに改造中の建物コレ「薄型ビルA」は5F建に切り詰めましたが、これでも大きすぎるのでさらにもう1フロア減らすことにします。



前回同様カッターで筋彫りして切り詰めました。このレイアウトでは、中央付近の西飯倉交差点を頂点に周縁に向かって低くなっていくようなスカイラインにし ており、それに合わせた形です。



次に4年以上前から一進一退状態の「交差点の建物C」を塗装します。レンガ部分は既にブリックレッドでベース塗装を済ませてあり、まずは扉をタンで筆塗り したところ。



フラットホワイトにミディアムグレイを混ぜたエナメル塗料を薄め、少し乾かしてから拭き取ってレンガを表現しました。ただクッキリした墨入れに加え、ベー スのブリックレッドが鮮やかにすぎ、ちょっとおもちゃっぽい印象が否めません。本当はオレンジから立ち上げるべきだったと思います・・・。



正面以外はパールグレーのベース塗装を活かし、窓と扉、フローリングを色差ししました。窓はレッドブラウン単色筆塗り、扉とフローリングはタンでベース塗 装の上レッドブラウン筆塗りです。こちら側は悪くない色合いですね。



GMの「ビジネスビル(基本5階建)」を組み立てます。「ジグソーパズルのようにパネルを組み合わせて建物を作る」という面白い発想の製品ですが、パネル の数だけパーツ切り離し/ゲート処理をしなければならず、やってみると相当面倒です。それ以上に気になるのはGMの古いストラクチャー同様に一回りオー バースケールであることで、特に小物類はジオコレやジオタウンと比較するとその大きさが目立ちます。
無塗装・接着剤なしでも形になるようにしたり、寸法をジオタウン規格に合わせるなど、時代の要求を採り入れた非常に意欲的な製品ではあるのですが・・・。



文句はこれくらいにして、変則四角形に組み立てました。ツルンとした真新しいビルという印象で、天板ならびに1F屋根はプラ板を切り出して設置しました。



神保町A7出口をモデルに作っている西飯倉2番出口の内装をサンドで塗装し直し、クロームシルバーで色差ししました。



0.4mm厚プラ板をハコにして自動販売機の入る構造物を作成しました。これは神保町A7出口の前に実在するものをモデルにしています。



自動販売機・証明写真機はPCで作成して縮小印刷しました。実物はコカコーラ自販機が3連になっていますが、模型ではスペースの制約で2つに減らしていま す。証明写真機も実物とは異なり、大日本印刷「Ki・Re・i」の少し前の仕様で再現。自販機上のパネルは1.5mm幅プラ板で表現しました。



最後にモーリンの「ガードパイプB」をプライマーで下地塗装後に白3号で塗装しました。ついでに東京都のイチョウ型「ガードパイプA」も買い足し、同様に 緑2号で塗装しています。


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