レイアウト製作記 No.10

Nゲージレイアウトの製作記です。作業の進行にあわせて随時更新します。

10/4/25

半年近く更新を怠り大変申し訳ございませんでした。しばらくはレイアウトの右手前部分を重点作業箇所として、優先的に作業する予定です。



まずは前回完成させることができなかったベージュ色の建物を完成させました。細部の色さしは例によってエナメル塗料で行い、全体にミディアムグレイを、排気設備にはフラットアースをエアブラシで吹き付けました。この建物は銀行とすることにし、名づけて「五十日(ごとうび)銀行」の完成です。



建物周りの配置はより現実的なものに変更し、ついでに街コレの電柱を追加で立てました。



建物の奥には建物コレクション「町工場B」の増設部分を改造して設置する予定です。とりあえず今は屋根をミディアムブルーで筆塗りしただけです。



特有の艶を抑えるため、カーコレにミディアムグレイをエアブラシで吹き付けました。あくまでも軽く吹きつけ、艶が抑えられ「つや消しになったかな」程度にします。周辺のアクセサリーにも同様に吹きつけて全体との調和を図りました。



飛行場(実際には1/144小物の展示スペースです。笑)の塀はアイコムのパーツを使うつもりでしたが、固定に難儀しそうなうえに費用もかさむので、結局GMの「門とへい」のパーツに落ち着きました。つるつるのプラの印象を変えるべく、まずミディアムグレイを吹いた後、エナメル塗料のフラットブラックで表面を汚し、仕上げにジャーマングレイを吹き付けています。



威厳を出すため、塀に英字の看板標識を追加します。ネットで拾ってきた画像を加工して縮小印刷し、薄めたフラットブラックを塗って若干色の主張を落としました。"CAUTION: This sign has sharp edges"と少々ブラックな"No Trespassing"の2種類作りました。右下の出入り口はKATOのもっと評価されるべきキット、「スポート・変圧柱」のパーツを一部切除して使用しています。



そして、またジャンクヤードを作り始めました。今回は自動車のジャンクヤード(auto junk yard)で、ジャンク系パーツが比較的充実している米国では専用のパーツやキットもいくつか売られています。事務所兼車庫は街並みコレクション第4弾の「タクシー営業所」を小加工して使います。塀はMicro Engineering製「Gas Station」に付属の木製フェンスで、レッドブラウンを吹きつけ、スカイグレイでムラを作りながらドライブラシ、さらにジャーマングレイを吹き付けて暗いモノトーン調にしました。



良心の呵責を感じながらも、ストックしていたカーコレ数台を分解し、ニッパーとペンチを使って破壊します。ジャンク状態で眠っていたバスコレ第1弾のボンネットバスも動員しました。左端のレッカー車はこれまたMicro Engineering製「Gas Station」の付属品で、窓が抜けていないのを隠して配置しようと考えています。



加工後、全ての車にミディアムグレイを吹きつけ、フラットアースやレッドブラウンを追加で細吹きしました。次は細部の色さしに入り、できれば周辺の緑化も進めたいです。


09/10/9

おかげ様で2万アクセスを達成することができました。今後とも「それなりレイアウトの作り方」をよろしくお願い致します。今回はビルの改造の続きです。前回2棟を完成させると書いたのですが、今回は5階建てビルのみの完成となりました。



まずは窓の桟を貼る作業の続きです。日本では京商が輸入・販売しているバスウッド(シナ材)の0.5mmx0.5mmをカットしてマットメディウムでひたすら接着していきました。



1・2階正面部分は大きく印象を変えるべく、街コレ5「銀行」のエントランス部分および側面パーツを切り貼りしました。これで多少なりとも雑居ビルのイメージから脱却できるとよいのですが…。



窓が大きいので、簡易的な仕切りを設けます。プラ板で仕切りを作り、プラ棒の上に載せて固定できるようにします。



ようやく塗装に入ることができました。本体はフラットイエロー・フラットレッド・ミディアムグレイ・バフの4色を混色して作ったくすんだオレンジ(写真はだいぶ鮮やかに写ってしまっています)をエアブラシで吹き付けました。



そして薄めたエナメル塗料のフラットホワイトを流して煉瓦造りとしました。アクセントとして、同じように薄めたミディアムグレイやフラットブラックも一部に少量流しています。



色差しに入ります。窓の桟はフラットホワイト、窓の上の部分はスカイグレイとフラットホワイトを混ぜたものを筆塗りしました。1・2階はスカイグレイを基本色とし、窓枠をフラットブラウン、一部にはミディアムグレイを塗っています。



屋上のアクセサリーも色差しとウェザリングを行いました。基本的にエナメル塗料のフラットブラックでウォッシングしています。フェンスは一部に爪楊枝でハルレッドをのせ、塗料が剥げて錆びたようにしています。換気設備は、薄いグレーをベースにレッドブラウンをエアブラシで吹いて焦げたパンのような色にしました。その設備の周りにも同じ色を吹いています。



最後に透明プラ板から切り出した窓ガラスと、アイボリーで塗装した仕切り板を固定して完成です。



こちらはビルの後ろ姿。



最後に、賑やかになった屋上のアップです。


09/9/27

思うように作業する時間がとれず更新が滞ってしまい申し訳ございません。市街にはビルが3棟密集していますが、今回はそのうち2棟に着手しました。



まずは一番背が高い「小田急ビル」です。お察しの通りTOMIXの「商業ビルC」です。以前はキットとして販売されていましたが、いつの間にか完成品として販売されるようになりました。例のごとく接着剤でガチガチに固めてあり、窓パーツの撤去や分解には苦労します。



「古い雑居ビル」のイメージを変えるため、窓の表現をバスウッドに変えることにしました。固定にはマットメディウムを使っています。左側はタテの桟を接着した状態、右側がヨコの桟も接着した完成状態です。ビル本体は今のところこの段階までしか進んでいません。



このビルは屋上をやや賑やかにしています。まず付属の看板は撤去し、看板のベース部分がモールドされている屋上パーツも使えないのでプラ板で作り直します(今回はEVERGREENの0.4mm厚Plainプラ板を使いました)。ハシゴは私が気に入って使っているKATOのASSYパーツです。階段出口の上にはいずれ何らかの設備を置く予定です。



屋上パーツだけ先にスプレー塗装を済ませました。フェンスはGM製「バス営業所」に付属のフェンスをカットしたものです。色さしとウェザリングはこれから施します。



次に、写真中央の建物を小改造します。ベースは街並みコレクション第4弾「日通営業所」です。改造と塗り替えによって、銀行のようなややかっちりした印象に変えるのが目的です。まず、日通マークを削ぎ落とし、それにあわせて上方向の出っ張りも撤去します。また屋根をプラ板に置き換えてフラットにしています。この写真では見えませんが、裏の採光窓?は抜けていないので、電動ルーターで削って窓を開けてました。



さらに、街並みコレクション第5弾の「劇場」から窓と正面扉を移設し、エントランスの印象を変えました。屋上の換気装置はアクセサリーの宝庫、GM製「バス営業所」より。



メインカラーの薄いベージュを吹くとこんな感じになりました(右は比較用の製品状態)。これから屋根を塗り分け、色さしとウェザリングを行います。だいぶ中途半端になってしまいましたが、次回は2棟を完成させます。


09/8/9

今回は港周りを中心に、地面の色の再検討とディテールの追加等を行いました。



エナメル塗料のフラットホワイトをドライブラシして前回作業した足場に水しぶきを追加しました。岩はアクリル塗料のスカイグレイをベタ塗りです。

さて次に道路の塗り直しを行いました。今回の塗り直しには、薄すぎた色の色調の修正と、セラミックスタッコの性質上、どうしてもできてしまう白い塗りもれを塗りつぶす目的があります。単に色を濃くして色を均一にしたいだけなら一色を薄めずに塗ればいいのですが、舗装道路と未舗装道路の中間のような道路をイメージしているので、適度な色のムラはむしろ欲しいのです。



まずは色を一段階濃くするため、じゃぶじゃぶに薄めたアクリル塗料のフラットブラックを筆塗りします。



アクリル塗料のフラットアースをじゃぶじゃぶに薄めてアクセント程度に筆塗りします。この写真の箇所はフラットアースが少々濃すぎですね。また、全体には塗らないほうがいいみたいです。



白が目立っている部分を、少し薄めたスカイグレイで筆塗りします。全体を塗りつぶさないように気をつけてください(実際この写真の箇所はグレーで塗りつぶしすぎています…)。それでもなお残る白の残党を、スカイグレイをベタ塗りして塗りつぶします。仕上げに薄めたフラットアースで歩道との境界をなぞるように筆塗りし、完成です。



仕上がりはこんな感じで、白っぽさを残した部分と、よりグレーっぽい部分が混在しているのがお分かりになると思います。



レイアウト正面からみて右手前にあるずっと放置していた地面と線路周りを、薄めたフラットアースの筆塗りで汚しもかねて塗装しました。ただ筆塗りしただけなのですが、ぐんとそれっぽさが出ます。



あまり目立ちませんが、鉄橋も薄めたフラットアースでウェザリングしました。



いかにも玩具っぽい色をしていたBachmannの「Water Tower」を塗り直しました。今回は朽ちた木造建築の色を表現するという目標があります。まず土台部分は、成型色の黒を活かして、その上に薄めたライトグレイ、次にフラットアースを筆塗りしました。金具の周辺はフラットアースの汚しを強めにしています。タンク部分はパールグレーを吹いたあと、薄めたフラットブラックおよびフラットアースを筆塗りしました。屋根及び煉瓦部分は製品の塗装を活かし、薄めたフラットブラックで汚しただけです。



ビルの屋上が寂しかったので、色々と機器を置いてみました。何の知識もないので本当に適当ですが寂しさは紛らわせそうです。
使用したパーツは
・奥のビル→街コレ5「消防署」の機器、GM製「バス営業所」の屋上機器、GM製「キュービクル・継電箱・ATS地上子」のキュービクル
・手前のオレンジのビル→街コレ5「消防署」のロッカーを2つつなげてフラットブラックで窓を追加した機器もどき、建コレ「町工場B」の機械、GM製「工場付属設備A」のダクト
・手前のグレーのビル→GM製「バス営業所」の屋上機器、KATO製「ローカル貨物ホームセット」の看板
比較的高い2つのビルには屋上に出るための階段出口を自作しようと思っています。奥のビルにはしっかりしたフェンスも必要ですね。



KATO製の看板台に、拾ってきた画像を少し編集して自作した看板広告を縮小印刷して貼り付けました。看板ということでウェザリングは最小限にとどめ、薄めたエナメル塗料を縁の部分に塗ってうっすら色をつけたのと、ごく少量のハルレッドのエナメル塗料を同じく縁の部分にのせただけです。こういった遊びが簡単にできるのもレイアウトの楽しさの1つのように思います。


09/7/26

ここのところ忙しく、更新が滞ってしまい申し訳ございませんでした。



まずは久しぶりの港周りの作業です。今まで省略していた海辺のレストランとボードウォークの足組みを1mmx1mmプラ角棒(タミヤ製を使いましたが、やはりEVERGREEN素材のほうが扱いやすいですね…)で作り、アクリル塗料のミディアムグレイを塗ったあと、薄めたフラットアースを軽く塗っています。ボードウォークは以前濃いグレーに白のハイライトをかけていたのですが、あまり実感的ではなかったのでこの機会に全体を塗り直しています。ついでに、人形やアクセサリーを固定し直し、固定に使う接着剤をマットメディウムに切り替えました。以前はAccent Glueを好んで使っていたのですが、時間が経つと人形や小物類の場合倒れるか傾いてしまうのです。



あまり目立ちませんが、海の片隅に岩を追加しました。材料は以前からちょくちょく使用している東急ハンズのコルク片です。後で塗装と波しぶきの表現を行う予定です。



レンガ倉庫の横にジャンクを追加しました。パーツはModel Tech Studios製「Yard Dumpsters」で、2個入りのうちの1つです。縦方向の無駄な厚みをニッパーと鉄ヤスリで強引に削り落としたうえ、四角い形をごまかすため一部を削って、その上にMicro Engineering製「Stacked Tires」の"stacked"でないものを数個散らしました。きちんとガラクタに見えるか、ただの塊に見えるかは塗装で決まりそうです。あまり汚らしくて景観を害する場合は見えにくい側に配置しようと思います。



さて、前回の作業でグラスセレクションは斜面に撒くと実感的なことが分かったので、追加で撒きました。グラスセレクションを撒いたところは下地がうっすらと透けるので、穴などがあるところは予め紙粘土で埋めたうえで、撒く斜面にアクリル塗料のフラットアースを塗って下地処理をしました。



撒き方は前回と同様、マットミディウムを塗った上に手で撒いていく方法です。色はライトグリーン、グリーン、そして新たに入手したダークグリーンを使い、ライトグリーンを中心色として多く撒いています。その結果今度はライトグリーンがそろそろなくなってしまいそうなので、反対側の作業には入れませんでした。



また、前回使用したGMの「洗車台」キットの手すりパーツを使って防護柵を設置しました。フラットイエローで塗っただけですが、いいアクセントになっています。



東京メトロ6000系がマイクロから発売されましたね。個人的には千代田線といえばむしろこの203系のイメージです。最近は乗る機会も減ってしまったのですが、代々木上原で小田急車との併走も見られ、愛着のある車両です。6000系も今回はスルーしたものの、東京メトロ仕様+小窓ドアを出されたら間違いなく買ってしまいます。笑


09/6/20

今回は予定通りアクセサリー中心の作業となりました。



今回塗装を行ったアクセサリーです。基本的にはアクリル塗料でベース塗装後、エナメル塗料で色さしと汚しをしています。小さな倉庫はTOMIX「わらぶき農家」に付属するものを少しハードに汚して印象を変えてみました。トタン屋根の錆はハルレッド、そこに微量のクロームシルバーを色さししています。



朽ちた小舟の先端部分はダイソー製で、スケールの全く異なる帆船の小物をレザーソーで切断し塗り直したものです。何かに使えると思い5年前に購入したもので、最近は見かけません。



新線の車庫のアクセサリーです。作業台とその上の缶x2、および廃車体倉庫の横の鉄パイプはLife-Likeの「William's Country Store」に付属するパーツ、その横のトロッコはおそらくKATO製、ドラム缶はMicro Engineering製「Gas Station」に付属していたものです。落ちて散らばっているスポンジは近いうちにその元凶と共に撤去します。笑



さらに、GM製「洗車台」の長さを切り詰めた洗車台、GM製「バス営業所」に付属する赤い計器も配置してあります。まだ決定ではありませんが、錆色に塗装した継電器や車輪といったジャンク類もとりあえず置いてあります。



港側にも少しアクセサリーを追加しました。消火栓はGMの「バス営業所」のパーツをフラットレッドで塗ったもの、標識は街並みコレクション第1弾「郵便局」に付属するものをそのまま固定しています。その奥の少ししゃれた街路灯は街コレ第2弾「角店(飲食店)」に付属するものです。



非電化線路の周りにモーリンの繊維系素材、グラスセレクションを撒いてみました。今回は水溶液ではなく、マットメディウムを地表に塗って上から降りかける方法をとりましたが、なかなかいい感じに仕上がりました。特に対象が斜面なので、平面に使用したときと違い立体感のなさが際立たないのが効果的なようです。



ただ私が現在持っている色では全体的に色が薄すぎるので、ダークグリーン等もう少し濃い色を入手してから続きに入りたいと思います。


09/5/31

1ヶ月ぶりの更新になってしまい申し訳ございませんでした。今回から10ページ目です。



予定通り、リセット箇所をエアブラシで塗装しました。色は例によってアクリル塗料のミディアムグレイ:バフ=1:1です。



色調を合わせるため、周りの地面にも上から紙粘土を塗り、この後同じ色で塗り直しました。



山の上から眺めたレイアウト全景です。全体の基礎工事がほぼ終わったので、いよいよ試運転に入ります。走らせるのはレイアウトの改修を始めた製作記2以来で、実に丸2年ぶりです。



時折ロコを使いながら試運転を進めた結果、幸い全区間において通電の問題はありませんでした。しかし内周ヤードに限っては盛り土が高すぎて車輪のフランジと接触してしまうらしく、うまく車両が走行できませんでした。一応なんとかなったはずのヤード部分は、再び何かしらの改修を迫られそうです。



続いて、集中作業部分の緑化を進めました。まずはグラスセレクションのライトグリーンとグリーンを「作り方」通りに散布しました。もう少し濃い色も追加で購入して併用したいですね。また水田にグロスポリマーメディウムを筆塗りしておきました。



そしてその上にポリファイバーを配置しました。これも「作り方」に従っていますが、グラスセレクションを撒いた箇所は静電気?で一応固定されたようなので、とりあえずマットメディウムは使わずそのままにしてあります。



トンネル周辺の岩場にもマットメディウムでポリファイバーを少量固定しました。次回はある程度ディテールの製作にも入りたいです。

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