レイアウト製作記 No.11

Nゲージレイアウトの製作記です。作業の進行にあわせて随時更新します。ここに掲載した内容は追ってレイアウトの作り方、ストラクチャー、アクセサリーなど各ページにてまとめていく予定です。

11/10/5

今回は街コレの塗り直しを中心に進めましたが、後半はかなり思い切った行動に出ています。

街コレ特有のドライブラシ風塗装は、特に第2弾あたりがかなり過激で、それはそれで悪くないのですが若干浮きます。そこで、



マホガニーをスプレーし、塗り直します。Mr.カラーのマホガニーはKATOの出桁造りシリーズの塗色に近い落ち着いたこげ茶で、とても好きな色です。



これを、アクリル塗料のスカイグレイで軽めにドライブラシします。



街コレ4の「日通営業所」を塗りなおします。屋根をフラットブラウンを筆塗りしてあずき色に塗り直し、ミディアムグレイ、ミディアムブルーで色差しをしています。



街コレ1の「写真館」は、洋風の独特な塗装(ハーフティンバーもどき?)には手を付けず、屋根まわりだけフラットアースを筆塗りして色を落ち着かせます。屋根の色はジャーマングレイで塗りなおす予定です。



驚くほど派手な錆ウェザリングがされた「町工場A」・「町工場B」のトタン建物は総塗り変え。トタン部分は明白灰色をベタ塗りして印象を変えました。



レッドブラウンとフラットブラウンを1:1で混ぜたくすんだオレンジで、工場やタクシー営業所の屋根を塗り直しました。ごく軽くフラットブラックのエナメル塗料を流して完成です。



同じ色で塗ったシャビーなトタンフェンス(建物コレ「町工場A」の付属品)は、裏の木造部分をバフの下地のうえにフラットブラックのエナメル塗料で強めに汚しました。



海辺のレストラン(ビストロ・グランマルニエとでもしましょうか)に、いずれもModel Power製「The Sullivan's」のドアとひさし、入り口階段を取り付けました。これだけでは寂しいので、後で観葉植物や、「本日のおすすめ」ボードなどを追加してやりたいです。



さて、工業地帯の抜本的な作り直しに入ります。ノコギリで3枚重ねのボードの上2つを切断します。



工場の配置はこんな感じで、ボードを撤去した部分には運河を作る予定です。



早速地面になる部分に紙粘土を塗りました。工法は「作り方」どおりです。



次に、ずっと悩んでいた連絡線は、この機会に撤去してしまいました。これにより複線の本線と、後から追加した新線の行き来はできなくなります。



その代わり、新線は地方私鉄・幕ノ内線として独立し、小さな駅を与えてやることになりました。本線の駅からは、ホーム端から乗り換えができるようになる予定です。



ファンの度肝を抜いたKATOの「東京メトロシリーズ」第1弾、銀座線01系が入線しました。私のレイアウトには全然似合わないのですが、頻繁に利用するということもあり、買ってしまいました。やっぱり01系は良いですね。"レトロ調"の新車はどうも、私の眼にはなじまないもので。


11/9/19

今回はストラクチャー中心の作業となりました。



すべての瓦屋根をジャーマングレイに塗ります。かなり極端ですが、レイアウトに「締まり」と統一感を出すために強行しました。あえて本瓦のような色合いを選んだのは、建物をビシッと引き締める効果を期待してです。スプレーを吹いたあと、エアブラシでフラットアースを全体と縁に向けて軽く吹いて、色調を落ち着かせています。かなり数があったので途中でジャーマングレイのスプレー缶(新品)を使い切ってしまい、完了は先送りとなりました。



屋根が綺麗になったので、ついでに色差しを進めました。エナメル塗料の面目躍如といったところで、とりわけハルレッド・ミディアムブルー・濃緑色の3色が大いに活躍してくれます。まずKATOの「用具倉庫」(機関区施設セットより)と、GMの定番中の定番、「信号所」を完成させました。



続いて、KATO「鉄道官舎」も屋根の塗装待ちですが完成。KATO特有の印刷済窓パーツは街コレの太い窓枠と対照的ですが、色がこげ茶なのでそれほど目立ちませんね。



この機会にストラクチャーから積もったホコリを払い、シンナーを使ってやりすぎたウェザリングや白まぶしを落としてしまいます。順次塗り直しも進めていきたいです。



うってかわってこちらの錆びついたドラム缶はPeriod Miniatures製「#2119 55-Gal, Oil Barrels, Used 7pcs」をパールグレーの下地塗装の上にフラットブラウンを筆塗り、フラットアースを吹き付けて仕上げたものです。実は元からこの形なのです。

さて、海沿いのエリアの処理へと移ります。



新たにバラストを撒きます。ここは家屋や塀のすぐ近くを電車が通り抜ける江ノ電のような路線をイメージしていますが、うまくいくでしょうか。工法は「作り方」どおりです。線路際のストラクチャーは、建物コレクション「タクシー営業所」を小改造したものです。1Fの車庫部分にGM製「バス営業所」の壁パーツを切り継いで接着しました。



建物はパールグレーをスプレー塗装したあと、薄めたバフを筆塗りしてモルタルらしさを強調。窓枠はエナメル塗料のミディアムブルーを塗っています。海に近いということで、エアブラシでフラットブラウンを細吹きして錆っぽく汚しています(やりすぎには十分気をつけたつもりなのですが、結局屋根はサビサビになってしまいました)。



さらにその向かいに建つ家屋も製作中です。街並みコレクション第3弾の八百屋をベースに、魚屋の壁や瓦屋根の一部を追加してハコにしてあります。



一面が舗装されていたのではつまらないので、未舗装の地面を増やすことにしました。これはアクリル塗料のバフを筆塗りしたところです。舗装部分との境界の処理はうまくいっているのですが…



既存の地面と色が違いすぎるので、結局「作り方」どおりに紙粘土を薄く塗って作り直しました。



青すぎたコンクリート面の塗装を見直しました。青味の強いスカイグレイをやめ、ミディアムグレイとフラットホワイトを混ぜたものを筆塗りしています。



最後に土手の処理です。厚紙製の斜面に紙粘土を厚めに盛り、少量の水でなじませたあと、表面を歯ブラシで荒らします。茶系に着色し、ターフ類で緑化するといい感じになるはずです。

次回も色々と進めていきます。


11/8/22

半年ほどずっと模型から離れていましたが、ようやく忙しい時期も落ち着き、レイアウトにも復帰となりました。長い間放置して申し訳ありません。ここのところそればっかですが、やる気はあるのでお盆休みの作業を足がかりにして作業頻度を上げたいです。
それだけでは説得力がないので、自分の志気のためにも目標を掲げることにします。

目標は、来年の3月までに、レイアウトを「それなりに」完成させる。完成の基準は、未処理スペースがないこと、追加の緑化や大規模な塗装が必要ないこと、未塗装の建物がないこと、建物の配置が完全に確定していること。やるべきことは沢山あるのですが、まず取り組むのは緑化です。

ほとんどの箇所の緑化は一度完了しており、今回は「やりなおし」がメインとなります。実はこの度、私は繊維系素材から手を退くことにしました。といっても繊維系素材がイマイチだからではなく、逆に繊維系素材があると、隣のスポンジ系素材がスポンジにしか見えないので、表現を統一することにしたのです。そしてたしかにスポンジ系素材は遠景的な表現ではありますが、安価で色も豊富、使い勝手もよいので、こちらに統一することに決めました。

さて、主役となるのはやはり、緑褐色(burnt grass)のターフと明緑色のコースターフです。



もともとグラスコレクションとポリファイバーの試験場だったjunk yardエリアです。ポリファイバーを引きちぎって撤去し、上からボンド水溶液をたらしてターフで覆ってしまいます。



以前「春の目覚め作戦」と称して進めていたエリアのグラスコレクションもできる限り撤去しました。ついでに岩場やコンクリート部分をミディアムグレイ・スカイグレイ・ダークグレイの三色を使って筆塗りしています。



同じくターフを上から撒きます(撒き方は「作り方」を参照してください)。レイアウトは一気にburnt grass一色に染まり、複数のエリアが綺麗にまとまった気がします。



上写真の反対側、かつてグラスコレクションを撒いていたヤード横の斜面です。歯ブラシで凸凹をつけた紙粘土地面(薄茶色に着色)はあえて塗りつぶさないようにターフを散布します。



乾燥後掃除機を使って余計なターフを吸い取り、明緑色のコースターフを撒いていきます。



ヤードと本線の間にはマットメディウムを爪楊枝を使って塗り、



明緑色のコースターフと、なじませるために若干量の緑褐色ターフをぱらっと撒いて視覚的に分断しました。



しかし早速問題に直面しました。スポンジ系素材だけでは、どうしても立体感が足りないのです。フォーリッジも「立った草」というよりは生い茂ったツル系の植物にイメージが近いので、ここで手を退いたはずのポリファイバーを再登場させました。手でちぎり、それほど膨らまないように押しつぶして配置します。しかしこれで終わりではありません。



ポリファイバーにボンド水溶液を多めに滴下してなじませ、



その上にターフ、コースターフをポリファイバーをほとんど覆い隠すようにして撒きます。ダメ押しのボンド水溶液を滴下して、乾けば完成。下地となったポリファイバーの立体感と色合いがなかなか悪くないですね。この感じをフォーリッジで出すのはなかなか難しいです。



同様の手法で、竹林の足元も草を生い茂らせました。竹(ザ・樹木)は付属の「フォーリッジ」があまりに細かくばらけるため、何度も悪口を書いてきましたが、見た目はとても好きなので撤去はやめました。代わりに大量のボンド水溶液を上から降らして応急処置としています。



掃除機で清掃し、ストラクチャーを並べたヤード周辺。繊維系のリアルな草表現ではなくなりましたが、遠景的な表現としてはまずまずではないでしょうか。



さらに、限定品でついに「神奈中バスコレ」が発売されました。小田急キハといい、至れり尽くせりです。TOMYTECさん、これからもよろしくお願いします。


10/11/7

忙しい日々が続いていましたが、ようやくレイアウトに手をつけることができました。



建物の配置は再考中です。船は最近発売されたTOMYTECのタグボートと運材船を置きました。ジオコレのなかではきっちり作ってあり、フラットブラウンによる赤茶系の汚しが似合います。ただ材質の問題なのか、タイヤをなかなかうまく本体に接着できません。



アクリル塗料のフラットブラウンを筆塗りして汚したあと、色調を落ち着かせるためミディアムグレイを全体に吹いています。



3つ並ぶビルの中間のビルに取り掛かります。街並みコレクション第5弾の「消防署」を切り継いで作ります。切り継いだ側はドアが3階部分にあるのが非常に不自然ですが、設置してしまえば見えないのでこれとよしとします。看板と換気用のダクトはジャンクボックスのパーツを利用します。



ビル、倉庫、auto junk yardの事務所を細々としたパーツ類と一緒に一気に塗装しました。ビルはウッドブラウン、倉庫と事務所はマホガニーをスプレー塗装しています。



ビルはウッドブラウンのベース塗装の上に、フラットブラウンを少し薄めて筆塗りし、少し焦げたような濃いレンガの色合いにしました。細かい塗装は次回に持ち越しです。



橋の下の倉庫は薄めたミディアムブルーをムラを残して塗りました。本体部分もマホガニー単色ではおもちゃっぽいので、スカイグレイでドライブラシして木造の風合いを出しました。結果より怪しく古ぼけた倉庫の完成です。



一方こちらはauto junk yardの事務所です。倉庫同様、本体はマホガニーベースにスカイグレイのドライブラシです。細かい色さしはエナメル塗料で行い、エアブラシでフラットブラウンとフラットアースを細吹きして汚して、仕上げにミディアムグレイを全体に吹きました。



いよいよ緑化です。緑褐色と土色のターフ、明緑色のコースターフで緑化しました。



廃車の横に無造作に置かれたガラクタはModel Tech Studiosの「Yard Dumpsters」を塗装したものです。比較的鮮やかな色を使い、細かく塗り分けて立体感を出すのがこのメーカーの完成見本の定番です。それを真似しようとしたのですが、ミディアムグレイの白まぶしが強すぎて思ったようにはいきませんでした。



明緑色のフォーリッジをマットメディウムで固定します。これでauto junk yardは完成しました。

10/5/16

東京は天気の良い日が続いていますね。



さて、まずはカーコレのウェザリングの続きです。エナメル塗料のハルレッドとフラットアースを爪楊枝や面相筆で塗っていきます。車によって錆びさせ方を変え、塗料が剥げたところのみ錆びている車から、全体的に錆び錆びになっている車までバリエーションをもたせました。今まではエアブラシで茶色を吹いただけで満足していましたが、その上からハルレッドの汚しを追加してやるだけでまた印象変わることに気づきました。グロリアはボンネットが開いているので、カーコレの床下パーツを一部カットしたものをフラットブラックで塗って追加してあります。



建物は街コレ第4弾「タクシー営業所」をベースに加工を加えます。まずトレードマークの大きな看板を取り外し、小屋根をEVERGREENのプラ板「バテン」で作り直します(元の小屋根は側板に使っています)。看板は大屋根の切欠にあわせるようにして、新たにプラ板で作り直しました。



ちなみにこの建物は後部の窓が抜けていないので、ルーターで穴を開け、プラ棒で桟を作り直しています。大きな改造はしていませんが建物の印象が変わりますね。



今のところ、全体像はこんな感じになりました。あとは建物の塗装と緑化が課題です。



EVERGREENのプラ板「Passenger Car」を使い、屋上階段を自作しました。次回他の機器と共に塗装する予定です。



また、バスウッド素材とPassenger Carで増設部分を作り、無理やり倉庫に仕立て上げました。左右対称にしたため亀甲船のような変な形になってしまいましたが、あまり目立たない所に置くのでまあ、これでよしとします。これも塗装待ちです。



延期になっていた9000形がついに発売されました。8000形に引き続き良い出来栄えです。


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